2026-05-20
麻しん(はしか)の流行にご注意ください|抗体検査・MRワクチン接種のご相談について

麻しん(はしか)の流行にご注意ください
抗体検査・MRワクチン接種のご相談について
最近、国内外で麻しん(はしか)の報告が増えています。 麻しんは感染力が非常に強く、免疫を持っていない方が感染すると発症しやすい感染症です。 接種歴が不明な方、MRワクチンを1回しか受けていない可能性がある方、海外渡航や人と接する機会が多い方は、 抗体検査やワクチン接種についてご相談ください。[1][2]
- 麻しんは空気感染するため、感染力が非常に強い感染症です。
- 生まれた年代によって、ワクチン接種の機会が異なります。
- 接種歴が不明な方は、抗体検査またはMRワクチン接種の相談ができます。
- 発熱・発疹など麻しんが疑われる場合は、直接来院せず事前にお電話ください。
日本感染症学会や厚生労働省からも、麻しんの国内外での報告増加に関する注意喚起が出されています。 麻しんは「子どもの病気」という印象を持たれがちですが、成人でも感染することがあり、 肺炎や脳炎などの合併症を起こすことがあります。[1][2]
麻しん(はしか)とは?
麻しんは、麻しんウイルスによる急性の全身感染症です。 空気感染、飛沫感染、接触感染で広がり、感染力が非常に強いことが特徴です。 手洗いやマスクだけでは十分に予防することが難しく、最も有効な予防策は麻しん含有ワクチンの接種です。[2]
発熱、咳、鼻水、目の充血、発疹などがみられます。
空気感染、飛沫感染、接触感染で広がります。
肺炎、中耳炎、脳炎などを起こすことがあります。
MRワクチンなどの麻しん含有ワクチンが予防の中心です。
生まれた年代によって、接種状況は異なります
日本では、麻しんワクチンの定期接種制度が時代とともに変わってきました。 そのため、同じ成人でも「2回接種している可能性が高い世代」「1回接種の可能性が高い世代」 「定期接種の機会がなかった世代」に分かれます。 まずはご自身の生年月日と、母子健康手帳などの接種記録を確認しましょう。[3][4]
1歳と小学校入学前の2回接種が大切です
MRワクチンは、第1期として1歳の1年間、第2期として小学校入学前の1年間に接種します。 この2回を確実に受けることが、お子さんを守る重要な対策です。 母子健康手帳で接種記録を確認しましょう。
2回接種済みか記録で確認しましょう
現行制度に基づき、定期接種として2回の麻しん含有ワクチンを受ける機会がある世代です。 ただし、接種を忘れている場合や記録が不明な場合もあります。 「2回接種済み」と記録で確認できるかが大切です。
2回目を受けているか確認が必要です
2008〜2012年度の追加接種措置により、2回目を受ける機会があった世代です。 ただし、実際に接種したかどうかは個人差があります。 母子健康手帳などで2回の記録を確認し、不明な場合は抗体検査または追加接種をご相談ください。
抗体検査または追加接種の相談をおすすめします
定期接種としては1回接種の世代にあたります。 麻しんにかかった確実な記録がなく、2回接種の記録もない場合は、免疫が不十分な可能性があります。 抗体検査またはMRワクチンの追加接種を積極的にご相談ください。
感染歴が不明な方は個別にご相談ください
麻しんワクチンの定期接種が始まる前の世代です。 幼少期に自然感染して免疫を持っている方が多い一方で、感染歴が不明な場合もあります。 医療・介護・教育関係の方、海外渡航予定の方、周囲に妊婦さんや乳児がいる方は、 必要に応じて抗体検査をご相談ください。
生年月日別:麻しんワクチン接種状況の早見表
| 生年月日 | 制度上の目安 | 確認・対応の目安 |
|---|---|---|
| 現在の定期接種対象のお子さん | 1歳と小学校入学前の2回 | 対象時期に忘れず接種。母子健康手帳で確認。 |
| 2000年4月2日以降 | 2回定期接種の機会あり | 2回の記録を確認。不明・未完了なら相談。 |
| 1990年4月2日〜2000年4月1日 | 1回・2回が混在しやすい世代 | 2回接種済みか確認。不明なら抗体検査または追加接種を検討。 |
| 1972年10月1日〜1990年4月1日 | 1回接種の可能性が高い世代 | 2回目が未接種の可能性あり。抗体検査または追加接種を相談。 |
| 1972年9月30日以前 | 定期接種の機会がなかった世代 | 自然感染で免疫がある方も多いが、感染歴不明・リスクが高い場合は抗体検査を相談。 |
※年齢は2026年時点の目安です。接種歴・感染歴には個人差があります。 年代だけで判断せず、母子健康手帳や接種記録をご確認ください。
迷ったときの確認フロー
- 母子健康手帳・接種記録を確認 1歳以降に麻しんを含むワクチンを2回受けているか確認します。
- 2回接種が確認できる場合 原則として大きな心配は少ないと考えられます。 ただし、海外渡航、医療・介護・教育職など、感染リスクが高い場合は個別にご相談ください。
- 1回のみ、または接種歴が不明な場合 抗体検査で免疫を確認するか、MRワクチンの追加接種を検討します。
- 妊娠中・免疫抑制中の方は注意が必要です MRワクチンは生ワクチンのため、妊娠中の方や免疫機能に問題がある方は接種できません。 ご本人が接種できない場合は、同居家族の接種歴確認も重要です。
どのような方が抗体検査・ワクチン相談を検討すべきですか?
麻しんの予防では、「過去にかかった気がする」という記憶だけでなく、 母子健康手帳などで接種歴を確認することが大切です。 特に以下に当てはまる方は、抗体検査やMRワクチン接種についてご相談ください。
- 麻しん、またはMRワクチンの接種歴がわからない方
- MRワクチンを1回しか受けていない可能性がある方
- 海外渡航を予定している方
- 医療・介護・教育・接客など、人と接する機会が多い方
- 妊娠を希望している方、または同居家族に妊婦さんや乳児がいる方
- 周囲で麻しんの流行があり、不安がある方
MRワクチンは2回接種が基本です
MRワクチンは、麻しんと風しんを予防する混合ワクチンです。 定期接種では、1歳の時期と小学校入学前の1年間に、合計2回接種することが基本とされています。[3]
厚生労働省では、ワクチン接種により多くの方が免疫を獲得し、 2回接種によってより確実な免疫の備えにつながると説明しています。 1回接種で十分な免疫がつかなかった方にも、2回目の接種で免疫がつくことが期待されます。[2][3]
妊娠中の方はMRワクチンを接種できません
MRワクチンは生ワクチンのため、妊娠中の方は接種できません。 妊娠を希望される方は、妊娠前に接種歴や抗体価を確認しておくことが大切です。 また、接種後は一定期間の避妊が必要となるため、具体的な時期については医師にご相談ください。[3]
すでに発熱・発疹がある方へ
麻しんは感染力が強いため、待合室などで他の患者さんに感染を広げる可能性があります。 発熱、咳、鼻水、目の充血、発疹があり、麻しん患者との接触歴や流行地域への滞在歴がある場合は、 受診前に医療機関へ連絡し、受診方法の指示を受けてください。[1][2]
当院でご相談いただけること
大日てらしまクリニックでは、麻しんに関するご不安がある方に対して、 接種歴の確認、抗体検査、MRワクチン接種のご相談を承っています。 守口市・門真市・寝屋川市周辺で、麻しんの抗体検査やワクチン接種をご希望の方はご相談ください。
「接種したか覚えていない」「母子健康手帳が見つからない」「1回だけかもしれない」という方は、 年代だけで判断せず、抗体検査やMRワクチン接種についてご相談ください。
- 麻しん抗体検査のご相談
- MRワクチン任意接種のご相談
- 海外渡航前のワクチン相談
- 妊娠を希望される方・ご家族の抗体確認のご相談
まとめ
麻しんは感染力が強く、成人でも重症化することがある感染症です。 一方で、ワクチン接種により予防が期待できる感染症でもあります。 接種歴がわからない方や、流行に不安がある方は、まずはご自身の接種記録を確認し、 必要に応じて抗体検査やMRワクチン接種をご相談ください。
院内感染防止のため、直接来院せず、事前にお電話でご相談ください。
参考文献
- 一般社団法人 日本感染症学会. 麻しん(はしか)に注意. 2026年3月. https://www.kansensho.or.jp/jaid_measles_warning/jaid_measles_warning-2.html
- 厚生労働省. 麻しん(はしか). https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/index.html
- 厚生労働省. MRワクチン. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/mr/index.html
- 厚生労働省. 麻しん(はしか)に関するQ&A. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles_qa.htm
- 国立感染症研究所/国立健康危機管理研究機構. 麻疹の抗体保有状況―2016年度感染症流行予測調査. https://id-info.jihs.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/7136-445r06.html
- Strebel PM, Orenstein WA. Measles. N Engl J Med. 2019;381(4):349-357.
